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カランクの山々は。Mont Puget(ピュジェ)山を最高峰(565m)に、Marseille(マルセイユ)から
Cassis(カシ)へ20km近くにわたって広がっている。非常に堅固な、まばゆい白さの石灰岩で形成され、
廃墟状の尖った岩に覆われた。
この山地は、荒々しい美しさで自然愛好者をはじめとして引きつけています。
しかし、その独自性も類稀な魅力も、何よりもまず、海岸に幾筋も切れ込む深く鋭い入江あってのものであ
る。これらの入江が名高いカランクで、空と海と岩との雄大な結合の姿である。
カランクと言う言葉(語源は急斜面を意味するプロヴァンス語「Cala (カラ)」は、切り立った斜面をもつ
沿岸の峡谷をさす。海の水位が低下する海退期に、川が(通常、断層ができたことにより)流入して固い岩を
えぐり。谷を作った。この谷が、その後海進期に水没してカランクとなった。
このような海の水位の変動は、過去200年間に地球の表面で氷河作用と退氷作用が交互に繰り返されたために
起こった。最後の水位上昇は、1万年前に平均100mの上昇幅で起こり、先史時代人が出入していたいくつもの
洞窟(コスケール洞窟)が水没した。
カランクの奥行は、1.5kmを超えることはなく、海底の大きな谷から沖に向かって延びている。
*ブルターニュ地方Aber(アベール)溺れ谷に近いが、氷河によって形成されたフィヨルドと混同しないこと。
ここは地表に水の流れるところがない乾燥した土地である。
その理由は、透水性の高い石灰岩地盤で断層が多く、降水量も極めて少ないことがあげられます。
海水温が一定で、むきだしの高い岸壁に太陽が照り返し、ミストラルの風当たりから守られて日光にさらされて
います。このため山々の南面にだけ例外的高温という微気候が生じ。冬などは北面より気温が10℃も高い日が何
回かあるほどです。
カランクでは、マルセイユのビーチでミストラルが吹く中で縮みあがっている人を尻目に、暖かい中、水浴びを
し日焼けした肌の維持に励んでいます?!
第4世紀に気候の寒冷化が起こったときも、ここにはきわめて珍しい典型的な熱帯性植物が生き残り、今も学問的
に非常に興味深い植物保護地域を形成しているが、カランクの植物相そのものは極度に荒廃しているので、これは
逆説的状況といえる。
荒廃の主原因は、乾燥、石灰窯用の木の乱伐、過度の放牧、そして度重なる火災である。
ユリウス・カサエルの命令による紀元前49年の焼打ちから、1990年8月21日の大火に至るまで、カランクの山地
の森林が経てきた歴史は苦難そのものだった。
近年になって保護策は多角化している。1975年から、この地域は「天然記念物・風致地区」として保護を受けて
おり1990年の火災後は、夏期の通行禁止も強化された。
また浄水場の沈殿物を再利用した大規模な再植林計画が検討されている。
それでも取り返しがつかないほど損傷が進んでしまった生態系もいくつかあり、今はまだどうにか生き残っている
種にしても、脅威は常に、そしていたるところに迫っている。
この半乾燥の環境で、森林の望みうる最良の状態とは、アレップ松の木立をはじめ、セイヨウヒイラギガシの林や
茂み、Viornes-tins(ヴィオルヌ=タン)ガマズミの一種、野生種のオリーブ、ミルト(ギンバイカ)、マスティ
ック(ピスタチオ属)がそろっていることです。
しかし大抵は、ケルメス・オークが生えた砂利地のガリーグや、ローズマリーとヒースが茂るガリーグが広がり、
極度に植物相が荒廃してヤマカモジグサ属の芝だけになっているところもある。
海岸のほとりには、セリ科の植物Crithme(クリスマム)とラヴェンド・ド・メール(海のラヴェンダー)がしが
みつくように生え、高いところには小さなクッション型の植物が数種類生えているが、その中には、棘を持ってい
るためCoussin de belle-mere(継母のクッション)の別名がある。珍しいマルセイユ蓮華草も含まれる。
ヨーロッパ最大のトカゲと最長の蛇もカランクを住処にし、ホウセキカナヘビは体長60cmにもなり、モンペリエ
ヘビの体長は2mもある。
鳥類は、海岸の絶壁や島のいたるところに巣を作っている。最も見かけるGabian(ガビアン)とも呼ばれるハシブト
カモメは、マルセイユ圏から出るゴミを飽食して大繁殖している。希少種は、ボネリークマタカ(50つがい内外が生
息)で、濃い褐色と白と灰色の羽毛を持つ美しい昼行性猛禽類である。
カランクの目が眩むほど切り立った岩峰や、海上に張り出しているごつごつした絶壁は、すばらしいロッククライミ
ングのルートでもある。
上級者コースもあれば、入門者に手頃なところもある。
マルセイユ生まれのGaston Rebuffat(ガストン・レビュファ)やIsabelle Patissier(イザベル・パティッシエ)など
有名な登山家で、カランクの岩登りから登山活動を始めた人も多い。
日本からも、ロッククライミングでカランクを訪れている人達がいます。
カランクの海底が地中海西岸でも屈指の秘境とうたわれていたのは,わずか30年前のことである。
今では、有害廃棄物や、特にカランクの象徴であるクロハタを脅かす潜水漁での乱獲、あるいは考古学的に貴重な残
存種の捕食によって海底が荒らされてきたが、それでもダイバーを惹きつけるものは、まだまだ残っている。
色とりどりの魚達、ゴルゴニア類(珊瑚の一種)、海綿動物、紫ウニ、伊勢海老、真珠貝など…。
*船でのカランク巡り*
マルセイユからバスで 又は、マルセイユから電車・バスでCassis(カシ)に。
マルセイユ発のコースは、ほとんどのカランクを巡るが、上陸して海水浴などを楽しむことは不可。
カシ発のコースは、寄港1箇所 En Vau できるが、回るのは東側カランクのみ。
夏場は、海からしかカランクへ侵入できないので、船でのカランク巡りもなかなか良い手段です。
また、Ile de Riou(リウ島)などにも近寄ることができるのです。
Ile Maire(メール島):山羊が一本残らず草を食べつくして丸裸になっている。
Ile de Jarre(ジャール島)・Ile de Jarron(ジャロン島):1720年のペスト大流行の発端になったペスト感染の船が、隔離
のために送られた島。
Ile de Riou(リウ島):群島中最も険しい島。かつてはハヤブサの生息地として知られていた。最後の一羽は、1971年に殺さ
れた。しかし今も多くの鳥の生息地である。
詳しいことは、お手数ですが下記のページをご覧下さい。
Cassis(カシ)(カシの行き方・カシ発の船コースの運行時間・料金など)
カランク巡りの際、詳しい地図を
持っていればより便利です。
Cassis(カシ)の地図は、
マルセイユ観光局
で入手できます。
徒歩の際は必ず詳しい地図を持っ
てお出掛け下さい!
*徒歩でのカランク巡り*(近場までの交通の記載有)
カランクへは基本的に直接車での乗り入れはできない。
Les Goudes(レ・グード)・Callelongue(カルロング)・Port-Miou(ポール=ミウ)には車で行くことが可能。
ベテラン・ハイカーならCallelongue(カルロング)〜Cassis(カシ)までのGR(Grande Randonnee/長距離ハイキング)
がお勧め!雄大な絶壁沿いに28kmにわたって続き、カランクの秘境中の秘境を垣間見ることができる。
所要時間は11〜12時間。
Les Goudes(レ・グード):マルセイユのPromenade de la Plage(海岸遊歩道)から徒歩。
マルセイユのParc Borelyから徒歩で3時間ほど。
(メトロ1・2号線Castellane駅〜バス19番Madrague行 終点で乗換・Madrague de Montredon〜バス20番Callelongue行
途中下車)
古くからの漁村で、鉱物が作りだす壮大な景観の一部をなしている。ビーチはない。舗装された道路はここまで。
Callelongue(カルロング):Les Goudes(レ・グード)から徒歩。
(メトロ1・2号線Castellane駅〜バス19番Madrague行 終点で乗換・Madrague de Montredon〜バス20番Callelongue行
下車)
見事な景勝地にある小型のカランク。別荘が何件か集まり、入江には小さな船が浮かんでいる。
Sormiou(ソルミウ):マルセイユから8区のAvenue de Hambourg(ハンブルグ通)を抜けてSormiouコース(標識)を進
む。車両乗入れ禁止になっている舗装路入口の駐車場から入る。
駐車場から徒歩で道を下る(所要30分・帰路は登りなので45分)。
たくさんの別荘・小さな港・ビーチ・魚料理レストランがある。
SormiouとMorgiouの境界にあるのがCap Morgiou(モルジウ岬)で、両カランクと山々の東側の素晴らしい眺望を楽しめる
展望台になっている。
岬の下には、37mの深さを持つLa Grotte Cosquer(コスケール洞窟)が口を開けている。
Morgiou(モルジウ):マルセイユから8区のAvenue de Hambourg(ハンブルグ通)を抜けてSormiouコース(標識)を進
みL'Intermarche(ランテルマルシェ)で左折しCalanques Morgiou(標識)に従い進む。
沿道に、Prison Baumettes(ボーメット監獄)がある。
車両乗入れ禁止の標識そばに駐車可。そこから塗装道路を徒歩で下る。(所要45分・帰路は登りなので60分)。
自然のままの環境で。人の姿もまばら。
小さな谷の底に集まった別荘や、レストラン、小さな港などがある。
Sugiton(シュジトン):マルセイユから8区のBoulevard Micheletを抜けてLuminyへ。
(メトロ1・2号線Castellane駅〜バス21番Luminy行 途中下車または終点)
L'Ecole d'Art et d'Architecture(美術建築学校)そばに駐車場有。
駐車場から森の中の道を歩いていく(所要60分・帰路は登りなので90分)。
小さなカランクは濃いトルコ石色の水をたたえ、両脇の高い岩壁のお蔭で風当たりもなく外界から隔絶しているので、ヌーデ
ィストガ訪れることも多い。
En-Vau(アン=ヴォー):Col de la Gardiole(ガルディオール峠)を越えていく←Camp Militaire de
Carpiagne(カルピア
ーニュ駐屯地)前起点のRoute Gaston Rebuffat(ガストン・レビュファ・ルート)(往復2時間30分)。
又は、Cassisから、Port-MiouとPort-Pinを経由して行く(往復2時間)。
垂直に切り立った岩壁とエメラルド色の水で知られ、数あるカランクの中でも、美しさも知名度も最高の名勝である。
周囲には最高峰Doigt de Dieu(神の御指)以下の尖峰が林立している。
カランクの奥には、砂利のビーチがある。
Port-Pin(ポール=パン):Col de la Gardiole(ガルディオール峠)を越えていく(往復3時間)
又は、Cassisから